前川喜平 前・文部科学省事務次官 リボンをつけて登場

 

 7月10日の月曜日、朝から夕方まで閉会中審査とやらで、前川喜平さんたちが登場するので、国会の参考人招致の中継を見ていた。午前8時55分からお昼までと、午後1時55分から5時近くまで、さすがに疲労困憊した。
 なんで私が国会の質疑で疲れなきゃならないのであるか。このクソ暑い中、DVD審査で連日仕事に追われているのに、1日中、テレビを見ている暇なんかないのに。
 私は前川喜平さんに関心があったので自業自得でもある。5月25日、彼が記者会見に現れた時から興味津々だったのだ。
 何故なら、前川さんは麻布学園高等学校の出身だからだ。私は今でも、男に生まれて麻布学園に入りたかったと思っているのである。それほど麻布は素敵な学校で、前川さんが「アザビアン(麻布学園卒の意)」であるとわかってから、このサイトでは決して政治的なことは書かないと決めていたのに、ちょっと触れることになったのである。
 2001年に発行された麻布学園の卒業生名簿に、前川喜平さんのお名前が確かにある。
 昭和48年の高校卒業で、最終学歴は東大法学部卒業である。2001年当時の肩書は文部科学省初等中等教育局教職員課課長だ。1973年に麻布高校を卒業して文科省に入り、2001年に課長だった前川さんが、2017年に事務次官として退官するまでの16年間、順調に官僚として出世したのだろう。
 中学の3年間と高校の3年間、合計6年もの時間を過ごす中高一貫の学校生活は、思春期の少年にとって人格形成に大きな影響がある。
 個々人で家庭環境が違うとはいえ、1日の中の長い時間を過ごす学校生活は、学校学校によって特徴のある姿に少年たちを導いてゆく。
 「アザビアン」はどんな姿か。
 共通しているのは育ちの良さが現れていること。
 ガツガツしていないこと。がり勉しないでも天性の頭の良さがあるので、あまり勉強にあくせくしないでも試験突破は楽にこなせる。
 議論すると口達者に意見を言うし、物の見方が辛辣だが、本人も時々抜けていることがある。
 女には弱い。女で失敗する例もある。
 前川さんに当て嵌まるとは言わないが、なんとなくテレビを通しても感じる「アザビアン」の雰囲気があるのだ。前川製作所の御曹司である前川さんが、菅官房長官が言ったように、次官の退官時期を延ばしてくれなどと懇願するはずがないと思える。東北の田舎育ちとは違うのだ。
 しかし、嫉妬か何か知らないが、インターネット上では彼は猛烈に批判されてもいる。特に右側の方々から。
 例の読売新聞に書かれた出会い系バーの顛末、天下り問題での引責、官邸側とチャンチャンバラバラをやっている文書問題などなど、こっぴどく非難されているが、私はあずかり知らないからパスする。
 さて、10日の参考人証言だ。
 加計学園の獣医学部新設計画をめぐる論戦は、前川さんと政府側と、丸っきり平行線のまま噛み合わずに終わった。特に、山本幸三地方創生担当大臣が官僚の文章をズラずらずらと棒読みするシーンや、萩生田光一官房副長官が「記憶にない」とうつむいたまま答える場面など、愚鈍な政治家の愚鈍な答弁に呆れ果てた。時間の無駄だったと言える。
 前川さんは終始一貫悠々としていて、大勢で寄ってたかって彼の「論理破綻」を待ち望んでいるような政府側のセコさが際立って見えた。
 翌11日の情報番組に出ていたコメンテーターの玉川徹さんが、「8時間もの長い間、論理の破綻がなかった前川さんの発言は、嘘がなかったからこそ破綻もなかったのではないか」と言っていた。正に私の感想も同じである。
 話はちょっと逸れるが、国会中継で私がいつも疑問に思うことがある。委員会で質問者と答弁者が近い距離で向き合って話すのはいいとして、答弁者の席が少し離れたところにある。
 今回でいえば前川さんは、自分の席で手を挙げてから指名されて立ち上がり、左に歩いて、曲がって、縦に歩いて、回答者の机の前に進み出る。その間、しばらく時間がかかる。なんで回答者は立つとすぐ前にマイクを並べた机がある場所に座らせないのだろうか。
 そうでなくても、質問者は常に「時間がありませんから」と焦っている。
 回答者が歩いてくる時間を短縮すれば、もっと質問や回答に時間が回せるのではないのか、と私は常日頃から思っているのだが。
 「影の声」・・・いいや、あの、ちょっとだけでも歩いてくる間に、回答者は考えを纏めることに集中出来るのだよ。ははーん。そうか。
 私の独断解釈です。
 意気軒高な前川さんは、ネットで右翼にどんなに叩かれようとへノカッパだろうと思う。束になって掛かってくる愚鈍な政治家たちを向こうに回して、週刊現代のキャッチコピーを借りれば、「安倍一強の牙城をたった1人で突き崩した男」としてこれからも発言しまくると思う。
 やれ、やれっ。
 ヤメ検ならぬヤメ官僚として、一匹狼は怖いものなし。
 私はこれからも「アザビアン」の奮闘を見守りたい。